いまビジネスの世界で、「リスキリング」(学び直し)が注目を集めている。

リスキリングの本質は「変化する社会で、今後必要なスキルや技術を学ぶ」ことで、そこでは「学ぶ姿勢」、すなわち「独学力」が決定的に重要になる──。

30年以上にわたり、人事や人材マネジメントの研究を続けてきた高橋俊介氏が、このたび「社会人の学び方」を1冊で完全解説した新刊『キャリアをつくる独学力──プロフェッショナル人材として生き抜くための50のヒント』を上梓した。同書は、発売後たちまち大増刷するなど、話題を呼んでいる。

世界有数の人事コンサルティング会社の日本法人代表を務め、日本に「キャリアショック」という概念を広めた「キャリア論の第一人者」でもある高橋氏が、「将来、『ずっと食えるプロ人材』になるために必要な超納得の4条件」について解説する。

企業が欲しい「プロフェッショナル人材」の能力は?

先日の記事「会社員を襲う『あまりに大きな2つの変化』の本質」で解説したように、日本は、経済的に高度に成長した国々の中で、唯一、「タテ社会」で「安心社会」という特異な特徴を持った社会です。

これまで、多くの業界業種が「タテ社会」で「安心社会」という特有の構造を強みに、成長を可能にしてきました

しかし、デジタル化をはじめとするテクノロジーの革新などにより、「ビジネスモデル」が根底から変わり、「日本の特異的な強み」が無力化する事態になったことで、日本は「安心社会から信頼社会への移行」が強く求められています。

「安心社会」とは、閉鎖的な集団主義社会で、その中に所属していれば安心を保証してくれる社会」のこと。

一方、「信頼社会」は、開放的な社会で、他者と信頼し合い、協力関係を構築することで成り立つ社会」をいいます。

閉ざされた世界で蓄積されたリソースだけでは、「新しい価値」を生むには限界があり、外部のリソースを素早く取り込むことでイノベーションが加速し、価値が生み出される時代になってきているのです。

このような「時代の大きな変化」に適応するために期待が高まっているのが、これまでの「タテ社会+安心社会的」とは異なる「専門性を持ったプロフェッショナル人材」です。

いま企業がこぞって欲しがるプロフェッショナル人材に共通する「新しい能力」とはどのようなものでしょうか。

今回は「企業が欲しがる『プロフェッショナル人材』4つの共通点」について紹介します。