今度の新製品には自信があるし、機能やスペックのことだって懸命に覚えた。顧客には説明を尽くしているのに、なぜか買ってもらえない……。売れない新人営業は悩み続け、あるとき先輩からの一言で気がつきます。自分の営業スタイルは間違っていた、と。そんな実体験から独自の「仮説提案営業」メソッドをあみ出し、新卒2年目に新製品受注件数1位を達成したJOENパートナーズ代表の城野えんさんの著書、『成果に直結する「仮説提案営業」実践講座』を一部抜粋・再編集し、初回商談で気をつけるべきポイントを紹介します。

初回商談で顧客が求めているもの

新卒で入社した会社で営業部門に配属され、顧客先への訪問が始まった頃、営業部門全体で当時リリースされたばかりの新製品を拡販することになり、私は必死に新製品の機能や仕様を覚えようとしていました。

自分が売る製品について、詳しくなればなるほど顧客にうまく製品の良さを訴求でき、受注につながると思っていたからです。

ところが、なかなか技術的な言葉が覚えられず苦戦している様子を見ていた当時の私のOJTトレーナーでトップ営業だった先輩が、ある日こういってきたのです。

「初回商談では必要性訴求が9割だよ。製品の細かいことは語る必要はないよ」

製品のことに詳しくなければ売れない、と思っていた私からすると衝撃的な言葉でした。思わずこういい返しました。

「先輩、知識を身に付けないとお客様にうまく説明できないですよね? そしたら買ってもらえないのではないでしょうか」

先輩から返ってきたのは次のようなものでした。