「ここはやったはずなのに、なんだったかな。ウーン、出てこない」……試験で確かに習った問題が出たのに、まったく思い出せないで苦悶することはよくあること。本人は覚えたつもりでも、試験問題を前にして思い出せなければ記憶していないことにほかならない。

その原因は、多くの人が間違った勉強法を信用しているから。アメリカ屈指の心理学者であるダニエル・T・ウィリンガム氏は、その著書『勉強脳』の中でこう指摘する。教育のプロフェッショナルでもある氏が提言する、確実に記憶し、かつ試験対策に効果が高い勉強法とは。

出るわ出るわ、効果がない勉強法ばかり

大学生を対象とした調査では、大多数の学生が下記のような自分なりに勉強に集中する方法を編み出していることがわかっています。

・1人でくり返し口に出す
・ノートを読み返す
・教科書を再読する
・ノートを書き写す
・ノートに蛍光ペンでマークする
・概念の例をつくる
・要約する
・フラッシュカードを使う
・要点を説明する
・模擬試験を受ける

リストにある勉強法の一部「要約する」「要点を説明する」「概念の例をつくる」は、意味について考えるという点でいえば、とてもよさそうにみえます。

一方、「ノートを読み返す」「教科書を再読する」「ノートに蛍光ペンでマークする」はどうでしょうか。必ずしも「意味について考える」ようになるとはいえません。「構成をつかむ」という点でいえば、「要約する」ことと「要点を説明する」ことを除いて、そのほとんどに効果がなさそうです。

こうした勉強法の中には効果が高いものもありますが、本当に効果があるのかはちょっと疑問です。