「東京へサービス研修に行かせてもらったのに、山手線の電車にパスポートが入ったバッグを置いてきちゃたんです。奇跡的に帰国前に見つかったからよかったものの、もう少しで私だけジャカルタに帰れないところでした」

ジャカルタ首都圏電鉄(KCJ)の男性社員が打ち明けた。KCJは日本から導入した大量の中古車両を含む1000両近い車両を日々運行している。そして車両の調達だけでなく、日本の鉄道のサービスのあり方を積極的に学ぶべくインドネシアの鉄道マンが何度も日本に赴いている。

ジャカルタ帰国後、忘れ物回収スキームをテコ入れ

ジャカルタから日本へ研修にやってきたKCJのある男性社員は同僚社員6人と共に、東京首都圏の状況を実地で学ぶために電車に乗ってあちこちを回った。品川駅構内の商業施設「エキュート」の充実ぶりや、中野駅での東京メトロとJRでの直通運転などの様子に非常に興味を持ったという。しかし、初体験となる東京での乗り歩きの最中、どこかで緊張の糸が解けたのか、山手線内でパスポートが入った大事なかばんを網棚に置いたまま降りてしまった。ただ、その列車が山手線を何周かしたのち、最後に大崎駅に着いたところで幸いにも無事に回収できたという。

「パスポートがなくなって本当に困りました。なんとかジャカルタへ帰らなければならないので、JRの皆さんにはかばんを探してもらう一方で、東京のインドネシア大使館に連絡してもらったりして……。無事に戻ってきたときは夢かと思いました」