スマートフォン向けニュースアプリを運営するGunosy(グノシー)の業績が好調だ。7月14日に発表した通期決算(2016年6月〜2017年5月)は、売上高77億円(前期比68%増)、営業利益15億円(同169%増)というもの。上場1期目の2015年度と比べると、営業利益ベースで10倍近い成長を遂げた。

牽引役となったのは基幹アプリ「グノシー」や、大株主のKDDIと組んで昨年6月に提供を開始したアプリ「ニュースパス」における広告配信事業だ。ダウンロード(DL)数は合計で2268万(前期2043万)に伸長。「グノシー」が140万、「ニュースパス」が85万の伸びを達成した。両アプリを合計した1日当たり利用者数(3〜5月)は、前年同期比で約50%増加(実数は非公表)。つれて、アプリ内で表示する「インフィード広告」の収入が大きく伸びた。

また同社は、DeNAの「キュレーション問題」と時を同じくして、読者の誤解を招く広告を排除する広告掲載基準の厳格化にも取り組んできた。そのため、全体の広告主数は直近3カ月間で1割程度減ったものの、「売上高のほとんど(約9割)を決める、当社に多く出稿する取引先の数は減っておらず、ビジネスに悪影響は出ていない」(グノシーの福島良典CEO)。

今期の強気計画をどう達成する?

今後の計画についてもいたって強気である。グノシーは同日、今年度(2017年6月〜2018年5月)について、売上高107億円(前期比39%増)、営業利益22億円(同45%増)とする業績予想を発表。引き続き広告宣伝を打ちながら、「グノシー」と「ニュースパス」のDL数を前期と同程度伸ばす計画だ。

また今期から、各アプリ内で記事・広告配信の「パーソナライズ」を本格化させる。これまでは性別、年齢など、比較的ざっくりとしたユーザー分類に基づいて配信コンテンツを分けていたが、今後は朝・昼・夜の時間帯別の志向を反映したり、各ユーザーが過去にクリックした記事を参照したりと、さらにきめ細かい出し分けを推進。ユーザー満足度や継続率の向上、ひいては広告単価の向上を狙う。

「グノシーは創業当初からパーソナライズの技術を強みとしてきた。ただ、限られたユーザー数、限られたデータを基にパーソナライズをしようとすると(判別・予測の精度を悪化させる)過学習を起こしてしまうため、難しさを感じていた。それが今、(データ量が十分に増えて)解決できる段階になってきた。改めて原点回帰し、競争優位性を築いていく」(福島CEO)