10月にイタリアのミラノで開催されたExpo Ferroviaria 2017(鉄道見本市)。2年に1回、ドイツのベルリンで開催される「イノトランス」と比較すればそれほど規模が大きいわけではないが、会場に隣接する車庫スペースを使って、ささやかながら実物の車両展示も行われるなど、主にイタリアの業界関係者へ向けた商談、および宣伝活動の場となっていた。

今回、その見本市での車両展示で開催前から最も注目を集めていたのは、イタリアの民間高速列車会社NTV社の新型車両ETR675形、通称「イタロEVO」だ。もちろん、同社の看板列車である「イタロ」用の最新型で、初代車両ETR575形と同じフランスのアルストム社製だ。

初代よりも遅い新型車両

しかし、この初代車両と2代目車両、同じ製造会社ながら車体構造が全く異なる。ETR575形は小田急ロマンスカー50000形VSEなどと同様、中間車は1つの台車で両側の車体を支える連接構造を採用しているのに対し、最新型のETR675形は、2つの台車で1つの車体を支える、通常のボギー構造を採用している。

ドイツ鉄道の最新型高速列車ICE4。最高速度は前モデルのICE3より遅い時速250kmだ(筆者撮影)

そして、外見上よりさらに大きな違いは、最高速度が異なることだ。初代のETR575形は最高速度が時速300kmなのに対し、ETR675形は250km。なんと50kmも遅いのだ。そういえば、ドイツの最新型高速列車ICE4も、1世代前のICE3が最高速度320kmだったのに対して250kmへと抑えられている。

鉄道先進国の最新型高速車両が、旧型より速度の面で劣っているとは、一体どういうことなのだろうか。