一家の柱を亡くした場合、残された家族の生活はどうなるか……。「遺族貧乏」にならないためには、公的年金のほかに、自分自身ではどれだけ備えておけばいいでしょうか。

先日、私の元へご相談にいらっしゃったのは、勝木侑梨佳さん(仮名・33歳)。お仕事は現在パート勤めで、夫を亡くしたご経験のある女性です。辛いご経験の後、しっかりと立ち直り、新しいパートナーと新たな人生を踏み出そうとしています。しかし「またパートナーに先立たれたら……」と不安に襲われるときもあると言います。そこで、万一の場合に備えるために「公的年金制度の内容を把握して、リスクに対する準備をしたい」というのがご相談です。

遺族への公的死亡保障を知らない人が多すぎる

侑梨佳さんは、山本慶太さん(仮名・46歳・自営業)と再婚を考えています。侑梨佳さんには8歳の長女がいて、慶太さんにも16歳の長女がいます。2人の意思は固まっているのですが、慶太さんの長女が16歳という多感な時期。すでに一緒に暮らしてはいるものの、正式に婚姻届を出すかどうか迷っています。

こんな状況で縁起の悪い話を考えることになりますが、侑梨佳さんは、慶太さんと死別する「リスク」への準備をどう進めたらいいでしょうか。

まず知っておくべきは、公的年金制度の内容や金額です。遺族年金だけで十分であれば、民間の保険に加入する必要はありません。ただし、侑梨佳さんのように、まだ小さな子どもがいる世帯は、十分な資産(貯蓄や収入)がある場合を除き、生命保険の加入を検討すべきでしょう。