2018年は明治維新から150年の節目の年でした。”西郷どん”こと西郷隆盛ら維新革命を起こした人物がテレビなどで話題になり、明治維新150年を祝う行事も各地で行われました。明治維新へのこうしたノスタルジーは、日本にいま何となく漂う不安感、先の見えない閉塞感の表れなのかもしれません。

経済の「広域化」、自治体の「狭域化」

これから日本は、歴史上経験したことのない人口減少期に入っていきます。明治維新からここまでの150年間、ひたすらヒトは増え、所得は増え、税収は増えました。成長の続く「右肩上がり社会」でした。人口は1世紀で3倍強に増えました。日本にとって20世紀は異常な「人口大爆発」期でした。しかし、この先は坂を下るように人口が減り始め、年を追うごとに下り坂がきつくなっていきます。

染み付いたかつての成功体験にとらわれることなく、時代に合うよう、いろいろな分野で見直しが必要になっています。筆者の専門分野である地方自治に関して言えば、人口減少時代を見据え、国と地方の統治システム全体を賢くたたみ、再構築する必要性が明白になっています。

1つ数字を挙げておきましょう。現在、人口100万人に届かない県が、すでに10県あります。しかし、2045年にはこれが19県に増えると見られます。しかも人口の減り方がすさまじいのです。現在97万人の秋田県は60万人にまで減る予定で、このままでは人口70万人規模の政令市よりも人口が少なくなってしまいます。

市町村という「基礎自治体」と、県という「広域自治体」の逆転現象があちこちで生じていくのです。人口減少は、都道府県という広域自治体の持続可能性に疑問符をつけざるをえないほど、劇的に進んでいくのです。