新型コロナウイルス(2019-nCoV)の感染が拡大し続けています。

「コロナウイルス」と聞くと、2002年に中国広東省で発生したSARS(重症急性呼吸器症候群)や2012年にサウジアラビアで発見されたMERS(中東呼吸器症候群)を思い出す人も多いでしょう。

これらは、日本での感染の拡大はありませんでしたが、動物から感染する重症肺炎を引き起こし、致死率が高いウイルスとして知られています。しかし、私たちが日常的にかかっている風邪の10〜15%(流行期35%)もコロナウイルスが原因となっています(国立感染症研究所サイト『コロナウイルスとは』より)。

肺炎の原因には、ウイルスと細菌

ところで、「肺炎」は「風邪」と何が違うのでしょうか。今回は、「肺炎」の種類と感染症法上の取り扱いに注目してみたいと思います。

風邪は、主に鼻や喉といった上気道に起こる感染症で、肺炎は病原体が肺胞に感染することで炎症を引き起こす病気です。肺炎を引き起こす病原体には、細菌、ウイルス、その他の微生物が知られています。健康な人が社会で日常生活を送る中で発症する肺炎としては、肺炎球菌が最も多く、次いでインフルエンザ菌、肺炎マイコプラズマなどが続くとされています(日本呼吸器学会サイトより)。

細菌とウイルスは混同されやすいのですが、細菌は生物として、自分で栄養を摂取し、細胞分裂を繰り返すことによって増殖するのに対し、ウイルスは自分で栄養を摂取したり単体で増殖できない点で異なります。その代わり、ウイルスはほかの細胞に入り込むことによって生存し、増殖します。