2月7日未明、新型肺炎の感染拡大を早期から警告していた武漢の李文亮医師が亡くなった。患者の診察過程で自身も新型肺炎に感染し、中国の独立系メディア「財新」の取材班によるインタビューでは「回復したらまた第一線に立とうと思います」と話していた李医師。その死は武漢に大きな衝撃を与えた。

悲しみに暮れる武漢市民の様子を財新がリポート。李医師を英雄視する動きは全国に広がり、中国政府も対応に追われている。関連記事:『新型肺炎を武漢で真っ先に告発した医師の悲運』

武漢市中心医院の若き眼科医、李文亮氏は原因不明の肺炎の存在を2019年12月末から率先して周囲に警告し、当局から訓戒処分を受けていた。

本記事は『財新』の提供記事です

李医師自身も”原因不明の肺炎”の症状を訴え治療を受けていたが、2月1日、新型コロナウイルスに感染していたことが核酸増幅検査によって判明。5日には「容態は好転した」と財新記者に連絡が来たが、6日に危篤状態に。7日朝2時58分(日本時間3時58分)、息を引き取った。

夜が明けると、病院の門前には献花をするべく多くの市民が集まり、早くから新型肺炎に警鐘を鳴らした”内部告発者”に哀悼の念を寄せた。

献花を前に泣く市民の中には、李医師と同世代で、同じく新型肺炎に感染した夫を持つ女性もいた。またある女性は”不死鳥”の名を持つ植物を添え、彼が”生き続ける”ことを祈った。まっすぐと立って黙祷する人がいれば、遺影の前で深く身をかがめる人もいた。

李医師の死去で武漢市民は悲しみに暮れている

李医師は2月7日朝2時58分に息を引き取った(撮影:財新記者 丁剛)

花束を抱えた市民が続々と「武漢市中心医院」に向かう(撮影:財新記者 丁剛)