「アメリカで中長期的にシェア5%を目指している」――。世界的にコロナの収束が見えない中、SUBARU(スバル)の中村知美社長は8月4日の決算会見で“強気”の目標を口にした。

コロナでの生産停止や販売店の休止影響を受けて2020年4月〜6月期の売上高は前年同期比45.2%減の4569億円、営業利益は156億の赤字となった。期初の段階で「未定」としていた2021年3月期の通期業績予想も公表し、売上高2.9兆円(前期比13.3%減)、営業利益800億円(同62%減)を見込む。

大幅減益で厳しいのは確かだが、他社と比べると見え方が違ってくる。販売台数が同等規模のマツダは2021年3月に400億円の営業赤字見通し。経営再建中の日産は4700億円の巨額赤字を見込む。黒字を確保するトヨタ自動車は前期比79.2%減の5000億円、ホンダは前期比68.4%減の2000億円を計画する。減益幅でみると日本の自動車メーカーの中でスバル(62%減)がいちばん小さい(スズキは業績見通しを未定としている)。

直近の市場シェアは過去最高を更新

カギを握るのがスバルの世界販売(2019年3月期は103万台)の7割を占めるアメリカ市場だ。今期のアメリカの新車市場は1400万〜1450万台(前期比約15〜18%減)を見込み、スバル自身の販売目標は59万〜60万台(約15〜16%減)を予想する。つまり、需要減にはあらがえないが、減少幅を最小限に食い止めて、アメリカでのシェア拡大を狙っているのだ。

目下、コロナの影響からアメリカの全体需要が落ち込む中、スバルはむしろシェアを上げており、5月は4.59%、6月は4.68%と過去最高を更新(2019年暦年ベースのシェアは4.11%)。この要因について、中村社長は「比較的世帯年収が高く、不況に強いお客様に支えられている」と分析する。