中国の国有石油最大手、中国石油天然気(ペトロチャイナ)の経営が厳しい苦況に瀕している。同社は8月27日、2020年1〜6月期の業績を発表。それによれば上半期の売上高は9290億4500万元(約14兆3073億円)と前年同期比22.3%減少。純損益は299億8300万元(約4617億円)の赤字となり、前年同期の284億2000万元(約4377億円)の黒字から584億元(約8994億円)も落ち込んだ。

事業活動で稼いだ現金を示す営業キャッシュフローは、1〜6月期は790億8000万元(約1兆2178億円)と前年同期比41.2%減少。その結果、同期のフリーキャッシュフロー(純現金収支)は263億1800万元(約4053億円)の大幅なマイナスに転落した。

決算報告書の説明によれば、業績悪化の主因は石油製品および天然ガスの販売量の減少と価格の下落にある。「1〜6月期には国際石油相場の史上まれに見る暴落が起きるなど、経営環境が激変した。ペトロチャイナの経営はかつてない困難に直面している」。同社の段良偉総裁は、電話を通じた業績説明会でそう語った。

石油・天然ガス市場の供給過剰は長期化へ

ペトロチャイナの主要事業は「石油・天然ガスの探鉱および生産」「石油の精製および化学工業製品の生産」「石油製品の販売」「天然ガスの販売およびパイプライン運営」の4つに分けられる。このうち石油販売は1〜6月期に128億9200万元(約1985億円)、精製・化学は105億4000万元(約1623億円)の赤字をそれぞれ計上した。一方、探鉱・生産と天然ガスは黒字を確保した。

事業分野別で最大の赤字を出した石油販売の不振は、主に中国国内での販売減少と価格下落が響いた。1〜6月期のガソリン、灯油、軽油の総販売量は7656万9000トンと前年同期比14.8%減少。そのうち中国国内の販売量は4857万2000トンと同15.6%減少した。

本記事は「財新」の提供記事です

段総裁によれば、ペトロチャイナの業績は4〜6月期から徐々に持ち直し、6月以降は損益が黒字に転換したという。しかし将来の見通しについて段総裁は、次のような厳しい判断を示した。

「新型コロナウイルスの流行が石油・天然ガス業界に与えた影響は巨大かつ深刻だ。世界の石油・天然ガス市場では供給が需要を上回る状況が比較的長く続き、業界内での競争が一段と激しさを増すだろう」

(財新記者:羅国平、趙煊)
※原文の配信は8月27日

著者:財新 Biz&Tech