新型コロナウイルスの大流行は、経済活動にストップをかけ、多くの中小企業の経営を直撃している。とくに、新型コロナの影響を大きく受けた観光業、飲食業、小売業、宿泊業などでは、廃業が現在進行形の問題となっている。

新型コロナが今年の冬まで終息せず、来年に入ってからのワクチン投与を待つということになれば、コロナ禍のインパクトが比較的小さいとみられていた製造業や卸売業、その他サービス業にまで甚大な影響が出てくることは間違いない。大廃業時代が目前に迫っているのである。

やむなく廃業をしなければならない中小企業は、どんなことに注意をしておいたらよいのだろうか。

コロナ前でも年4万件超が休廃業

東京商工リサーチのまとめによると、2019年の休廃業解散は4万3348件、倒産が8683件だったという(2019年「休廃業・解散企業」動向調査)。合計で5万2000件弱の企業が1年間にその歴史の幕を閉じていた。

しかし、これも氷山の一角にすぎない。政府統計を見ると、年間売上高が500万円以下の中小企業は70万社も存在する。廃業予備軍、もしくは実質廃業の企業である。

実際、ちまたには休廃業の届けを出さずに事業をやめてしまった、または、本当に細々と社長だけが事業を営んでいる企業が多数存在している。これを合わせれば、実態の廃業企業数は年間7万〜8万件程度あるのではないかと推測される。

この数が、新型コロナでさらに拡大する。東京商工リサーチが行った中小企業への「廃業に関するアンケート」調査によれば、実に7.7%の中小企業が「コロナ禍の終息が長引いた場合、廃業を検討する可能性がある」と回答。そのうちの半数近くが「検討する時期」を「1年以内」と答えている。

7.7%を中小企業数358万社(平成28年経済センサス-活動調査)に掛け合わせれば、実に27万社が廃業を検討中ということになる。それも1年以内であるから、「今すぐに」である。