日本最大級のゲーム展示会「東京ゲームショウ2020オンライン」が9月23日から27日にかけて開催された。今年は新型コロナの感染拡大で初のオンライン開催になったことで、前年より200社ほど参加企業・団体は減少したものの、34の国と地域から424社・団体が出展した。

例年、幕張メッセの会場すべてを使って開催される大規模イベントであり、2019年は4日間の開催期間で来場者数が26万人に上った。今年のオンライン開催では公式番組がYouTube、ニコニコ動画、Twitch、Twitterなど動画サイトやSNSを通じて連日深夜まで開催され、ゲームメーカー各社が新作ソフトの発売日や新サービスなどを発表した。加えて、eスポーツの全国大会や、ネット通販(EC)サイトのアマゾンを通じた物販も実施された。

毎年開催される東京ゲームショウはゲームメーカーにとって、新作を真っ先にユーザーに試遊してもらう宣伝・販促の“絶好の場”だ。リアルで体験できないというデメリットはありつつも、オンライン開催となったことで、例年のような混雑もなく時間や場所を限定されずに参加できるというメリットもあった。

今回、東京ゲームショウ2020の公式番組配信だけでなく、自社でも独自にオンライン特別番組を配信したスクウェア・エニックス・ホールディングスの松田洋祐社長は「オンライン開催であっても、プレゼンスのある東京ゲームショウで世界に向けて日本のコンテンツを中心にユーザーに発表できる意義は大きい」と話す。

追い風が吹くゲーム業界

今年、ゲーム業界には強い追い風が吹いている。新型コロナ感染拡大の影響でゲームソフトを販売する実店舗休業の影響を受けたものの、巣ごもり消費拡大で、ECやソフトのダウンロード販売が好調となり、業績を伸ばしたメーカーも目立った。

とくに際立ったのが、任天堂だ。日本ゲーム大賞2020の大賞に選ばれたニンテンドースイッチ向けソフト「あつまれ どうぶつの森」は世界的に2000万本以上売れる大ヒットとなり、直近の2020年4〜6月期決算は過去最高を記録した。

ファイナルファンタジーⅦリメイクは全世界で500万本以上販売されたヒットとなった(画像:スクウェア・エニックスHD)

スクエニHDも今年4月に発売したPS4向け新作ソフト「ファイナルファンタジーⅦ リメイク」のヒットを皮切りに、利益率の高いダウンロード版を中心にソフト販売が好調だった。Ⅶリメイクは発売4カ月で世界累計販売本数が500万本を突破。そのうち4割をダウンロード版が占めた。

「ユーザーの購買行動はこのコロナ禍で明らかに変化した。今後、年末商戦期も含め、ディスク版の販売は計画的に絞りつつ、デジタルの購買を促していく。数字目標があるわけではないが、ダウンロード版の販売をさらに高水準にもっていきたい。そのためにはデジタル販売のマーケティングをさらに強化する」(松田社長)