中国の3大石油企業の1社である中国海洋石油(CNOOC)は、同社の石油・天然ガスの総生産量に占める天然ガスの比率を2035年までに50%に引き上げる。10月22日に行われた2020年7〜9月期の業績説明会の席上で、最高財務責任者(CFO)の謝尉志氏が明らかにした。

CNOOCの7〜9月期の天然ガス生産量は前年同期比10%増の1594億立方フィート、石油・天然ガスの総生産量に占める比率は21%と前年同期比1ポイント上昇した。なお、2019年の通年の天然ガス生産量は5613億立方フィート、石油・天然ガスの総生産量に占める比率は19%だった。

同社が天然ガスの比率を引き上げる背景には、国際石油相場の低迷に加え、中国政府が2060年までに国内の二酸化炭素(CO2)の排出量を「実質ゼロ」にする目標を打ち出したことがある(訳注:中国の習近平国家主席が9月22日の国連総会でのビデオ演説で、「2060年までにCO2の排出量と除去量を差し引きゼロにする」と表明したことを指す)。これを達成するため、CNOOCは国内外での天然ガスの探査・開発により一層力を入れる計画だ。

洋上風力発電に海底油田の経験を応用

CO2の排出削減に関しては、CNOOCは天然ガス以外にも洋上風力発電の事業拡大を模索している。同社には海底油田の探査・開発で培った海上でのエンジニアリングの豊富な経験があり、それを洋上風力発電に応用することで「新たな成長事業に育てていく」(謝CFO)という。

とはいえ現時点では、CNOOCの中核事業は依然として石油および天然ガスの探査・開発と生産だ。今年1〜9月の累計売上高は1018億8000万元(約1兆5980億円)と、国際石油相場の低迷の影響を受けて前年同期比28.9%減少した。

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1〜9月の石油・天然ガスの総生産量は(石油換算で)3億8910万バレルと、前年同期比5.8%増加。そのうち石油の販売価格は1バレル当たり平均40.15ドル(約4205円)と、同36.6%の大幅下落を記録した。一方、天然ガスの販売価格は千立方フィート当たり平均6.14ドル(約643円)と、同1%の下落にとどまった。

今回の業績説明会では、CNOOCは7〜9月期の純損益を開示しなかった。なお、8月に発表した2020年1〜6月期の業績では、純利益は前年同期比65.7%減の103億8300万元(約1629億円)だった。

(財新記者:趙煊)
※原文の配信は10月23日

著者:財新 Biz&Tech