「なんらかの事情があって働くのが難しい」「かといって起業もハードルが高い」「投資するにも元手がない」……。そんなスキルも経験もないわれわれはどうすればいいのか?

新型コロナ感染症の流行により、大きな転換を余儀なくされた2020年。閉めざるをえなくなった店舗や仕事を失った人々も多い。もはや「安定」など存在しなくなった現代で、将来が不安なわれわれはどう自らの資産を築いていけばよいのか。

「生きづらい人が生きていく方法」を提示し続けているえらいてんちょうこと矢内東紀氏が、「アフターコロナ」を生き抜くための投資法について、新著『とにかく死なないためのしょぼい投資の話 お金がなくても生き抜こう』から一部を抜粋してお届けする。

「投資本」には出てこないもう1つの「投資」とは?

前々回、前回と、「死なずに生きていくための投資を行うために知っておかなければいけない法則」、そして「素人が、投資のプロや大企業が巨費を投じて開発したAIに負けないためには、あなたが彼らより詳しい分野で勝負するしかない」ということを書いてきました。

それを踏まえて、今回は「ではどうすればいいのか」ということを書いていくのですが、ちょっとその前に「投資」という言葉を辞書で引いてみたいと思います。『広辞苑』にはこう出ています。

① 利益を得る目的で、事業に資金を投下すること。出資。
② 比喩的に、将来を見込んで金銭を投入すること。「息子に―する」
③ 元本の保全とそれに対する一定の利回りとを目的として貨幣資本を証券(株券および債券)化すること。「―家」
④ 経済学で、一定期間における実物資本の増加分。資本形成。

④については基本的に学問で使う用語ですのでここでは無視してかまいません。皆さんが普通「投資の話」をするときは、おおむね③か①の意味だと思います。儲かる株とか証券とか、あるいは事業に出資するとか。

②の意味の「投資」は、例文にある「息子に投資」のほかに「自分への投資」なんかもあります。この用法も、それはそれで結構使っている人が多いと思います。

「ステイホーム期間に、自分への投資として英語を勉強した」とか。『広辞苑』には「比喩的に」と書いてありますが、この「比喩的」はあくまで、①の「事業への投資」や③の「利回りを目的とした証券化」に対しての「比喩」です。