鉄道ジャーナル社の協力を得て、『鉄道ジャーナル』2021年2月号「相鉄・JR直通一年」を再構成した記事を掲載します。

2019年11月に「相鉄・JR直通線」が開業し、海老名とJR新宿駅の間の直通運転が始まってから1周年を迎えた。続いて2022年度下期には「相鉄・東急直通線」の開業が予定される。となれば、目下の最大の関心事は、完成や開業までの道筋が見えてきた相鉄・東急直通線だ。だが、最大の関心はその運転系統であろう。日吉で東急と結びつくと、東横線は渋谷から東京メトロ副都心線と直通、その先さらに西武池袋線や東武東上線までつながる。目黒線も東京メトロ南北線から埼玉高速鉄道、および都営三田線と直通している。

しかし、この直通先についてはいまだ「相鉄海老名・湘南台〜東急線渋谷・目黒方面」としか発表されていない。各社ともメリットだけでなく、車両や設備への投資、車両のやりくりや乗務員教育、場合によって自社線からの乗客の転移等のデメリットも考えられる。そのため各社間の協議の決着まで一切、表に出てこないのである。

ただ、それだけに今は外野が好き勝手に推測する楽しみがある。以下は、あくまで筆者の無邪気な想像である。

東急直通は湘南台からの公算大

神奈川東部方面線の事業計画においては、相鉄・東急直通線の運行頻度は「朝ラッシュ時1時間に10〜14本、その他時間帯は同4〜6本」と申請されている。

まず相鉄線内は、JR直通に際し相鉄本線の運転系統を大幅に変えたので「その変更は、ようやく慣れていただいたお客様を再び混乱させる」との言から、海老名方面の動きは小さいのだろう。相鉄にとって沿線と東京都心の直結こそ事業の目的だから、西谷での折り返しなどでは意味がない。すると東急直通は、いずみ野線湘南台からで間違いないだろう。

現状、都心直通列車の設定がないいずみ野線方面は、相鉄・JR直通線利用の割合が本線系統に比べ低いと聞いており、横浜だけではなく湘南台から市営地下鉄で戸塚に出る流れも大きい。その面からも、いずみ野線からの東急線直通となれば期待するところが大に違いない。