それだけではありません。従業員の勤務時間を調整する際に発覚する「シフトの穴問題」もあります。急に欠勤する従業員もいます。こうした突発的に発生する人出不足への対応は、依然として悩ましい問題なのです。

採用難店舗、採用難時間、突発的なシフトの穴――。こうした突発的に発生する人手不足を埋めている働き手が、実はいまコンビニ業界を席巻しています。

それがコンビニジョブホッパーです。コンビニ経験者が、ひとつの店舗に雇われるのではなく、いろいろな店舗を渡り歩きながら働くというワークスタイル。自分の都合に合わせ稼ぐウーバーイーツなどと似ていることもあり、コンビニ業界版ギグワーカーというほうがわかりやすいかもしれません。

面接なしで採用、いつでもどこでも働ける

「コンビ二ってどこにでもありますよね。経験があると面接なしで採用してもらえるのでラクです。しばらくは、こういう生き方もありかなぁと」

「人間関係が苦手なんで雇われないほうが気楽です。働きたい時にすぐ働けるし」

「コロナで給料減った分、学生時代の経験を生かしてコンビニで副業やってます。本業じゃないから、ある程度家から近いならどの店でもいいし」

「この働き方だと、日本全国のコンビニで働きながら旅できるな、とか妄想したこともあります(笑)」

彼らに取材すると、こうした声がズラリと返ってきました。

なぜ、このような働き方がコンビニ業界で広まってきたのか。

その背景には業界の特性が大きく影響しています。コンビニは日本全国に約5万5000店舗もあり、そもそも雇用の受け皿が大きい。しかも3大チェーンで寡占しているマーケットで、業務内容がある程度共通化されています。もちろんレジなどの基幹システムは違いますし、個々のFCオーナーが独自ルールを定めていたりもします。しかし相対的にはポータブルスキル(=他の職場でも生かせるスキル)が発揮しやすい業容なのです。