就業者数が1年前と比べ最も増えた産業は何かご存じだろうか。それは、不動産業である。実に、2020年10月の前年同月比で6.9%増えている。2位の金融業・保険業4.2%、情報通信業の3.1%を引き離しぶっちぎりの1位だ。ちなみに、ワーストだった業種は宿泊・飲食業で9.5%のマイナスである。

ここから言えることは、不動産の中でもホテル・飲食は苦戦しているが、最も需要が堅いと言われる住宅はアベノミクス以降、好景気が続いているという事実である。コロナショックで住宅価格の下落なんて、起こる気配はみじんもないのである。2021年の住宅市場の背景を理解しておくと、ご自宅戦略を成功に導くことができる。

不動産事業が好調の理由

不動産価格はそれを購入する際のローンの借入額で決まる。2012年12月から始まる安倍政権の経済政策の3本の矢の1つ、金融緩和は既に8年が経過しているが、異次元で行われている。これはデフレ脱却のために始められたもので、インフレ率2%に届くまで終わらないが、届きそうな状況にない。

こうなると、黒田日銀総裁の任期2023年4月まで続く可能性が高い。その時点で金融緩和だと新築分譲マンションは土地取得が決まってから分譲されるまで約2年かかるので、2025年の新築マンション価格までは上がることがほぼ決まっていることになる。

不動産業は借入をして購入するものである。資産1億円を手に入れるのに、手元資金は1割で借り入れが9割というのはよくあることだ。不動産は担保が取れるので、貸し出しがしやすい資産の最たるものになる。金融緩和はカネ余り状態を作るので、不動産価格は原則上がっていく。単純に言って、金融緩和は不動産インフレを必ず招くのだ。この状況はコロナ前後でも変わっていないので、不動産インフレは止まりそうにない。