そのため、昼間の覚醒と夜の睡眠のリズムを整えることが、若い頃より意味をもちます。昼間の過ごし方が、質の高い睡眠をもたらすからです。
なるべく太陽光線を浴びたり、運動して身体を疲れさせるなど、夜になったら眠りにつきやすい環境を整えることです。

脳には体内時計があり、習慣のリズムに沿ってセッティングがされるのです。 「何時に寝て、何時に起きればいいか」は個人差があります。早寝早起きが基本ですが、夜9時に寝れば明け方の3時か4時に目覚めてしまい、昼間は眠気と戦わなければいけなくなる場合もあります。規則正しいことは大切ですが、正しいリズムとは言えません。

生活習慣や個人のライフスタイルによりますが、現代社会では、身体にとっては11時ごろに寝て、6〜7時ごろに起きるのが自然でしょう。

③ 寝具や空調などの環境を作る

寝具や空調などの環境作りも、気になる点です。眠気が訪れるのは、身体がいったん温まってから冷めるときだと言われています。寝る前に入浴すれば、湯上がりから冷めてベッドに入るタイミングで眠気がやって来ます。身体のリズムは、うまく利用すべきです。

室温はどのくらいが適当かという医学的なデータはありませんが、冬は暑すぎず、夏は涼しすぎず、身体に風が直接当たらない間接空調のほうが心地いいでしょう。いびきをかく人や副鼻腔炎がある人は、仰向けより横向きの姿勢が寝つきやすいはずです。

「楽しいこと」を思い浮かべることが大事

④ 時間と気持ちの余裕を持つ

時間と気持ちの余裕をもって、睡眠に入ることが大切です。翌日がゴルフで、ワクワクして眠れないのならいいですが、「明日も仕事だから早く寝なくちゃ」とか「あと5時間しかない」と思いながらだと、精神的な圧迫になってしまい、かえって寝付けないものです。

私は患者さんに、なるべく楽しいことを思い浮かべながら眠りにつきましょう、とアドバイスしています。

一定のルーティンを作っておくと、脳がそれを覚えて「これから眠りにつくんだな」と学習してくれます。昼間の活動的な交感神経から、夜の安らぎの副交感神経への切り替えを、身体のリズムにしてしまうことが大切です。

睡眠の質を高めることは、脳の老化防止になり、認知症の2次予防、3次予防にもなるのです。