(イラスト:仲島 綾乃)

会社には「有給休暇」を与える義務がある

労働基準法には、ある一定期間勤務した人には「年次有給休暇(有給休暇)」を取る権利があり、会社には休暇を与える義務があると定められています。有給休暇の目的は、働く人の心身の疲れを回復させてゆとりのある生活を保障することであり、有給休暇を取得したことを理由に会社が働く人に対して不利益な扱いをすることは労働基準法で禁止されています。

◎あなたを守ってくれる法律

労働基準法第39条1項 年次有給休暇
会社は6カ月間継続して働き、全労働日の8割以上を出勤した人には、10日間の有給休暇を与えなければなりません。

労働基準法第39条3項 年次有給休暇
パートタイマーなど働く日数が少ない人に対しては、出勤日数に応じた有給休暇を与えなければなりません。

労働基準法第39条5項但書 年次有給休暇
会社は、有給休暇を働く人が望む日に与えなければなりません。ただし、求められた日が事業の運営の妨げになる場合は、ほかの時季に変えることができます。

労働基準法136条 有給休暇利用への不利益な取扱いの禁止
会社は、有給休暇を取得した働く人に対して、賃金の減額その他不利益な取扱いをしないようにしなければなりません。

労働契約法16条 解雇
客観的に合理的でなく常識的に認められない理由では、会社は働く人を解雇することはできません。

2019年(平成31年)4月に、有給休暇付与日数の基準日(注2)から1年以内に5日の有給休暇を確実に取得させなければならないとの改正労働基準法が施行されました。会社は、働く人が申請した日、または会社が時季を指定して有給休暇を取得させるよう義務付けられました。会社が時季を指定する場合には、働く人の意見を尊重しなければなりません。

(注2)有給休暇付与日数の基準日とは、「6カ月継続して勤務し、全労働日の8割以上出勤している人」という有給休暇を取得できる資格の起点となる日(入社日の6カ月後など)。

これは、働き方改革の一環として、1年に10日ある有給休暇を取得できないままの働く人を救うための改正です。