さらにこれを炎上1件当たりに換算すると、炎上1件当たりにネットユーザーのおよそ0.0015%が書き込んでいる計算になる。0.0015%という数字はほとんど見たことがないと思うが、これは大体約7万人に1人くらいの割合だ。

これだけ頻繁に発生している炎上について、たった0.0015%しか書き込んでいないとは驚きだ。しかしこの結果は、2016年に対象者を約4万人に増やして調査した際も、ほとんど変わらなかった。そして、ツイッターのテキスト分析からもおよそ一致した結果が得られている。

この結果は意外に感じるかもしれないが、炎上に参加するような「極端な人」が少ないことは、実は有識者の間では前から知られていたことでもある。例えば、2ちゃんねる(現5ちゃんねる)の管理人であったひろゆき氏は、「2ちゃんねる上のほとんどの炎上事件の実行犯は5人以内であり、たった1人しかいない場合もある」と述べている。

また、ジャーナリストの上杉隆氏によると、自身のブログが炎上して700以上のコメントがついた際にIPアドレスを確認したところ、コメントしていたのはたった4人であったようである。

同じ人が何度も、執拗に書き込む

さらに、「書き込んでいるのはごく少数」というだけではない。実は、そのごく少数の中のさらにごく一部の「超極端な人」が、炎上の大部分を占めているという事実もある。

例えば、サイエンスライターの片瀬久美子さんが、森友・加計問題に関する公文書開示について政府の説明責任についてTwitterで言及したところ、「娘に淫売を強要」などと根も葉もないデマで長期間にわたり中傷された事件がある。この事件で書き込んでいたとして裁判となった人物は、数百のアカウントを作成し、そのアカウントを駆使して次から次へと片瀬さんへの誹謗中傷やデマ流布を繰り返していたのだ。

2020年5月に亡くなったプロレスラーの木村花さんの事件でも、NHKと共にツイートを分析した結果、木村さんに10回以上リプライを送っている人は、投稿者の中で1.3%だったのに対し、投稿数では14.7%を占めていた。

このような現象は、かなり一般的に起こっている。私は、先述の2016年の調査の中で、現役の炎上参加者に対し、過去最も書き込みをした炎上案件でどれくらい書き込んだかを問うたことがある。