パナソニックは2月2日、2020年10〜12月期決算を発表した。売上高は前年同期比5%減の1兆8141億円だったが、営業利益は同29.7%増の1302億円となった。四半期利益が1300億円を超えるのは、IFRS(国際会計基準)に移行した2017年3月期以降では初めてのことだ。

巣ごもり消費で家電の売り上げが伸びたほか、アメリカのEV大手、テスラ向けの車載電池事業も、2020年7〜9月期に続いて黒字を計上した。決算発表前日の2月1日には太陽電池の生産から撤退することを発表し、不採算事業の選別も着実に進んでいる。採算の改善が進んでいることを印象づけた。

低採算事業を相次いで整理

パナソニックの梅田博和CFOは2日、「(一時的な要因を排した調整後の)営業利益率は約8%。(新型コロナ影響が大きかった)第1四半期が赤字だったので、第3四半期までの累計では(前年同期比で)減益だが、増販もでき、経営体質も強化できた」と、さらなる利益の伸びに自信をみせた。

同時に2021年3月通期の予想も上方修正し、売上高は6兆6000億円(前期比11.9%減)、営業利益は2300億円(同21.7%減)を見込む。翌3日の株価は一時、前日比6%高の1464円まで上昇した。

業績回復の要因は2つある。1つは低採算事業の整理や固定費の削減が着実に進んでいることだ。パナソニックは2022年3月期を最終年度とする中期戦略で事業ポートフォリオ改革を掲げている。

パナソニックは日立製作所やソニーなどと比べて事業の取捨選択が遅れ、不採算事業が業績の足を引っ張っていた。だが、2020年1月と4月に住宅事業と車載用角形電池事業をトヨタ自動車との合弁会社にそれぞれ移管し、非連結会社化したほか、9月には半導体事業を台湾企業に譲渡した。2021年をメドに不採算の液晶パネルの生産も終了する予定だ。

赤字続きだったテレビ事業も、高価格帯の製品に集中する戦略を採り、当初予定の1年前倒しとなる2021年3月期通期での黒字を見込む。今後についても、「テレビには波がある。自社生産にこだわらず協業も推し進め、収益性を見直しながらやっていく」(梅田氏)とした。