アメリカでバイデン政権が発足してから数週間、かねての懸案事項に対して、日米で歩調をあわせた対応が取れるよう、舞台裏でさまざま模索が行われた。 大統領本人を含め、バイデン政権の高官は、日本との同盟関係が、中国の挑戦に対応するための広範な戦略の中心にあることを明らかにしている。

バイデン政権側は、双方の度重なる議論の結果として、特に日本側からの要請が強い尖閣諸島から核抑止力に至るまで、アメリカが提供する安全保障の要請に応えるとともに、日本側が好むアイデアである「自由で開かれたインド太平洋」(FOIP)の創設にも応じてきた。

ミャンマーと日韓関係で亀裂

しかし、水面下では、ホワイトハウスの日本に対する不満が高まっている。重要な問題に亀裂が生じる中、今後数週間から数カ月の間にそれが拡大する可能性が出てきた。

舞台裏では、ミャンマーの軍事クーデターへの対応や、泥沼化している日韓関係への対応について食い違いが生じている。そして、両問題の背後にあるのが、やはり中国である。同盟国としてどのように対応していくべきかという、より大きな問題に結びついている。

ミャンマーの軍部による政権掌握は、バイデン政権にとって危機の初期段階であり、アメリカは軍部によるクーデターを非難し、クーデター指導者への制裁措置を講じるよう動いているが、一方で中国はクーデターを支持している。日本も軍事クーデターへの抗議には加わっているが、ミャンマーに対するこれまでの多額の投資を損ない、また軍部が北京側への依存を高めることを懸念して、軍部に対する懲罰的措置には慎重な姿勢を示している。