「床衝撃音」の中でも、硬くて軽いものを床に落とす「軽量床衝撃音」のほうは、比較的軽減しやすいでしょう。衝撃がコンクリートまで響くほどの大きな衝撃ではないので、表面の床材によって音のエネルギーを吸収できるからです。

衝撃が加わる箇所にカーペットや部分敷きマットを敷いたり、衝撃をやわらげる効果のある床材に替えると、音の発生が軽減されます。フローリングにするときは、床材の遮音性能が「LL-40」か「LL-45」と示されているものを選ぶようにしましょう。

「重量床衝撃音」対策のポイント

一方「重量床衝撃音」は、重く柔らかいものが落ちるので、床材だけではエネルギーが吸収できません。ふとんやマットのような厚みのあるものを敷けば、衝撃はかなり吸収できますが、部屋中にマットを敷くのは現実的ではありません。

少し難しい話をしますと、床材によって音を防ぎたいのなら、床材自体が「衝撃音」を出す「音源」より柔らかい材料にする必要があります。人の歩行や飛び跳ねが「音源」となると、人の足より柔らかな材料が必要なのです。

また子どもが飛び跳ねたりすると、体重の10倍以上の力が発生しますので、それによってつぶされない柔らかさを維持できる床材が必要です。しかし、そんな床材はほとんどありません。ですから、「重量床衝撃音」に対する対策を床材で行うのはかなり難しいことになります。

古くから利用されている「畳」は「軽量床衝撃音」に対しては、衝撃をやわらげる効果がかなり得られ、優れた床材といえますが、「重量床衝撃音」に対しては、あまり効果が期待できません。とくに近年用いられている発泡材を裏打ちした「スタイロ畳」などはほとんど効果はないとみたほうがいいでしょう。

「重量床衝撃音」を根本的に解決するには、床材では難しく、どうしても解決したければ、床のコンクリートの厚さ(スラブ厚)を厚くし、振動しにくい床にするしかありません。

コンクリートが厚ければ厚いほど、床は重くなりますので、その分、衝撃時の振動は少なくなり、下の階に響く音は軽減されます。しかし、現実問題として、すでに建物ができあがっている場合は、躯体に手を加えるのは無理でしょう。