新型コロナウイルスの感染拡大後、世界で開かれる自動車ショーとしては最大規模となる「上海国際モーターショー」が、2021年4月19〜28日に開催された。

部品メーカーを含む自動車関連1000社超が出展し、車両展示は電気自動車(EV)を中心に1310台。日米欧の新車販売が低迷する中、世界の大手自動車メーカーは中国市場に商機を見いだし、多くのモデルの世界初公開が行われていた。

また、新興EVメーカーに加え、ネット検索最大手の百度(バイドゥ)、通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)もスマートカーシステムを展示するなど、EVや自動運転を巡る競争は激しさを増していた。

中国でSUV(多目的スポーツ車)の人気が続く中、日系自動車メーカーは相次いで新型SUVを出展し、兄弟車戦略に取り組んでいる。

しかし、日系各社はSUV販売台数の増加を果たした一方で、燃費目標やメーカーの省エネ化を促す中国政府によるEV生産義務の規制をクリアできず、NEV(New Energy Vehicle=新能源車)シフトを急ピッチで進めなければならない状況だ。

販売順調だが規制には未達成の日系各社

新型コロナウイルスの影響を受け、一時的に低迷した中国の新車市場は、予想以上の回復を示している。その牽引役は、SUVだ。

アフターコロナの中国では、公共交通機関の利用による感染リスク回避のため、人々の足となるクルマの需要が高まっており、特にファミリー層の間でSUVの販売台数が増加している。2020年のSUV販売台数は946万台に達したが、これは乗用車全体の47%に当たり、初めてSUVがセダンの台数を超えた。

SUV市場における日系メーカーのシェアは、ドイツ系メーカーを抑えて20%に達した。中でもホンダは、SUV年間販売台数80万台を達成し、同市場のトップブランドとなっている。

一方で、フォルクスワーゲンやトヨタなど大手外資系自動車メーカーの多くは、中国で乗用車メーカーに義務づけられている燃費目標(CAFC規制)およびNEV生産の「ダブルクレジット規制」の2020年度目標が未達成だ。