一汽フォルクスワーゲンが「1クレジット3000元」を提案し、テスラからNEVクレジットを購入すると報じられた。先に述べた日系7社の未達成分を単純計算すると、燃費クレジットとNEVクレジットの計188万クレジットの購入コストは、約960億円に上る。

一方、テスラ、BYD、上海GM五菱など、11社の余剰NEVクレジットは10万ポイントを超えた。そのクレジットの売買益が、メーカーのNEVシフトを促すインセンティブになっている。

日米欧メーカーはSUVタイプのEVを一斉に投入

今回のモーターショーでは、各社の電動化シフトからNEV市場成長への期待が大きいことが反映されたが、それだけではなく中国政府の規制をクリアする意向もうかがえた。特にテスラ「モデルY」やNIO「ES8」などが起爆剤となったSUVタイプの高級EV市場では、各社が相次いで新車を投入した。

ドイツ・フォールクスワーゲンは、専用プラットフォーム「MEB」を採用したSUVタイプの新型EV「ID.6」を発表した。

フォルクスワーゲンのEVブランド「ID」から発売される「ID.6」(筆者撮影)

小型ハッチバックEVの「ID.3」、小型電動SUVの「ID.4」に続く第3弾となる同モデルは、IDシリーズとしては初めて3列シートの7人乗りとして実用性を重視するとともに、通信機能を充実させた。

また、キャデラック「LYRIQ(リリック)」、BMW「i4」の「Mスポーツ」プロトタイプ、アウディ「コンセプトShanghai」、メルセデス・ベンツ「EQB」も、今回ワールドプレミアされたSUVタイプの高級EVとして挙げられる。

欧米系自動車メーカーが攻勢をかける中、日系自動車メーカーも新型EVの世界初公開を相次いで行い、トヨタは2025年までに新型車9車種を含む15車種を投入すると発表した。

トヨタはEVモデルを「bZシリーズ」として展開する(筆者撮影)

その第1弾として、スバルと共同開発したSUVタイプのコンセプトカーEV「bZ4X(ビーズィーフォーエックス)」を2022年中に発売する予定としたほか、ブランニューの「クラウンクルーガー」や新型「ハイランダー」を発表し、ICE(内燃機関車)分野でもSUVを強化する姿勢を示した。