新大阪駅から博多駅まで、西日本の瀬戸内海側を通る山陽新幹線。その名称からはいかにも晴れの日に恵まれたエリアを走るイメージが伝わってくるが、降り注ぐ太陽光のまぶしさは時に安全運行の妨げとなり、運転士を悩ませてきた。

JR西日本は3月30日、同社エリア内の新幹線運転士にサングラス(保護メガネ)の貸与を始めた。すでにその1年前から在来線で順次展開しており、山陽・北陸新幹線を含むすべての路線の運転士に対象を拡大した格好だ。

新幹線にも導入拡大

同社はまず2019年9月、近畿エリアの在来線の運転士約75人を対象に試行を始めた。サングラスは大阪市に本社を置くタレックスの製品。余分な光だけを取り除く「トゥルービュー」という偏光レンズで、直射日光や反射光を和らげるだけでなく、疲労軽減の効果が期待される。とくに信号機の色や運転台のモニター表示の見え方に影響を及ぼさない点が評価された。

その後「試行結果が良好だった」として、2020年3月以降、運転資格のある内勤者を含む同社エリア内の在来線運転士(約4000人)のうち希望者に貸与することに決めた。工務系社員についても現場巡回などの業務で実施。そして今回、約500人いる新幹線の運転士も対象に加わった。全社での希望者は9割を超えるという。

サングラスにはメガネの上からかける「オーバーグラス」とレンズに取り付ける「クリップオン」の2種類があり、各自どちらかを選択する。接客する際は着用しないことになっている。