中国の電子商取引(EC)大手、京東集団(JDドットコム)の関連銘柄がまた1社IPO(新規株式公開)を果たした。 6月18日、中古IT製品の取引を手がける上海万物新生環保科技集団(万物新生)が、アメリカのニューヨーク証券取引所に上場した。

同社のIPOでは合計1623万単位のADS(アメリカ預託株式)が売り出された。主幹事証券会社がオーバーアロットメント(追加売り出し)の権利を行使しなかった場合、資金調達額は合計2億2700万ドル(約250億円)となる。なお万物新生の上場初日の取引はADS1単位当たり14ドル(約1542円)で寄り付き、そこから大きく上昇、終値は21.29%高の16.98ドル(約1871円)だった。

万物新生の主力事業は、2011年に立ち上げた個人ユーザー向けの中古IT製品取引プラットフォームの「愛回収」だ。同サービスは、オンラインとオフラインの両方で展開されている。さらに万物新生は2017年に、中古IT製品の企業向け取引プラットフォームである「拍機堂」を開始。2019年には親会社の京東集団のオークション事業である「拍拍堂」を買収した。

2020年3月31日時点で、愛回収は中国国内に753店、拍拍堂は2店の実店舗を展開している。取引商品の6割以上はスマートフォンだ。2021年3月31日までの12カ月間で、愛回収のプラットフォーム上におけるGMV(流通総額)は前年同期比66.1%増の228億元(約3894億円)に上った。

過去1年間の関連企業上場は5社目

愛回収は個人ユーザーからのIT製品の買い取りに加え、新モデルへの買い替えサービスも展開。事業は直営が主体であるものの、外部業者も愛回収のプラットフォームを通じて個人ユーザーと取引できる。愛回収が買い取ったIT製品の大半は、拍機堂または拍拍堂を通じて販売している。

本記事は「財新」の提供記事です

万物新生の売上高の推移を見ると、2018年の32億6150万元(約557億円)から2020年には48億5820万元(約830億円)と、2年間で約1.5倍に増加した。ただし純損益は赤字で、その額は2018年の2億800万元(約36億円)から2020年には4億7000万元(約80億円)に膨らみ、黒字化のメドは立ってない。

過去12カ月間で、京東集団の関連企業が上場したのは万物新生が5社目だ。京東集団は万物新生の発行済み株式の32.3%を保有する筆頭株主であり、万物新生の創業者である陳雪峰氏の7.7%を大きく上回っている。

(財新記者:原瑞陽、張若曦)
※原文の配信は6月19日

著者:財新 Biz&Tech