6月22日、スウェーデンの首都ストックホルムにあるスウェーデン行政裁判所は、中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)による上訴を棄却する判決を下した。

ファーウェイは、スウェーデン郵便電気通信庁(PTS)による同社製の通信機器の使用禁止令を不服として訴訟を起こしていた。今回の判決により、「PTSの禁止令を変更する必要はない」とのスウェーデン行政裁判所の考えが示された。

事の発端は、2020年10月にさかのぼる。PTSは通信事業者4社に対して、同年11月10日から始まる5G(第5世代移動通信)の周波数割り当て入札への参加を許可した。ただし、5Gネットワークの構築でファーウェイと中興通訊(ZTE)の通信設備を使用しないことが前提条件とされた。その理由についてPTSは、スウェーデン軍および国家安全当局の要求によるものだと説明した。

同年11月5日、ファーウェイはPTSによる禁止令の執行停止や同社製品を排除する行政指導の撤回などを求め、スウェーデン行政裁判所に対して複数の訴訟を提起した。

導入済みの設備は2025年1月1日までに撤去

スウェーデン行政裁判所は、PTSの禁止令には妥当な理由があると結論づけた。同時に国家安全保障の見地から、ファーウェイ製の5G関連の通信設備をすでに導入済みの場合、(PTSが通信事業者に対して)2025年1月1日までにそれらを撤去するよう求めることができる、との見解を示した。

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ファーウェイはこれに対して遺憾の意を表明するとともに、「今回の判決は最終判決ではない。わが社の権益を守るため、さらなる法的救済措置の検討を進める」との声明を発表した。

さらに同社は声明で、「PTSは公開審理のなかで、ファーウェイに安全保障上の問題が存在するという事実と証拠を示さなかった。スウェーデンの関係部門が事実に基づき、客観的で検証可能な5Gネットワークの安全基準を定めるよう要請する」と訴えた。

(財新記者:張而弛)
※原文の配信は6月23日

著者:財新 Biz&Tech