また、江東区の試算によれば、豊洲から成田空港へは東京へ出て成田エクスプレスに乗る(所要時間89分)より、新線経由で住吉から半蔵門線で押上まで行き、京成成田スカイアクセス線のアクセス特急を利用するほうが早く着く(86分)という。東京経由成田エクスプレス利用の運賃・料金は3240円。一方、新線経由アクセス特急利用だと1390円。早くなるうえに1850円安くなる計算だ。

一方、意外にも錦糸町から豊洲へ行く場合は、運賃こそ安くなると思われるものの、現在(清澄白河・月島乗り換え)と所要時間は変わりなさそうだ。

京成ユーザーにメリット?「都心直結線」

羽田空港アクセスの新線としては、すでに2029年度の開業予定が示されているJRの羽田アクセス線が注目を集めており、時間短縮効果まで大々的に示されていてメリットは明らかだ。だが、今回はあえて別の空港アクセスルートとして2016年の答申に記載された「都心直結線」押上―東京―泉岳寺間短絡線のほうを取り上げたい。

この新路線は、空港アクセスのためというより京成・京急の沿線価値向上が期待できる。とくに京成は速度が遅いイメージが強く、同線の最混雑区間が都心部ではなく大神宮下―京成船橋間であることからも、かなりの人数が船橋で総武快速線に乗り換えて都心へ出ていることがわかる。これらの利用者が時間短縮によって京成線で都心まで行くようになれば、相当な増収が見込めるに違いない。

例えば、八千代台から東京へ、現行の船橋乗り換え・総武快速線利用の場合は45分・660円。これを新線の押上―東京間5kmは京成線の運賃水準と仮定して(加算運賃なしで)試算してみると、乗り換えなしで43分・550円となる。

京急も、東京駅まで1本で行けるとなれば沿線人口獲得のアドバンテージが高まるだろう。