2016年9月14日付記事(「駅弁」販売駅が多い地域、路線ランキング」)で、10年前(2006年)の時刻表と比べて、駅弁販売駅がどのくらい減少したのかを調査。都道府県別やJRの会社別、路線別の駅弁販売数が多いところのランキングを紹介した。

あれから5年。世の中は大きく変わった。特に新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から旅行者が激減。旅の友である駅弁を販売する環境は悪化している。そこで、現在も駅弁を販売する駅を時刻表で調査。過去の販売駅のデータと比較。コロナの影響が駅弁にどのような影響を与えているのかを時刻表から読み取ってみた。

駅弁を販売しているのは147駅

「JTB時刻表」2021年9月号で駅弁を販売していることが確認できたのは147駅。2016年(170駅)と比べると新たに販売を始めたのは、根室、新白河、立川、豊岡、城崎温泉、今治、有田の7駅だ。

販売を取りやめたのは深川、静内、室蘭、東室蘭、野辺地、七戸十和田、新花巻、花巻、北上、福島、原ノ町、いわき、木更津、東神奈川、平塚、甲府、清里、富士、美濃太田、黒部宇奈月温泉、高岡、武生、吉野口、尾道、新尾道、出雲市、門司港、長崎、南宮崎、吉松の30駅だった。門司港は日豊本線のページには駅弁マークがあるが、鹿児島本線のページにはない。JR九州によれば、2018年7月末で駅構内における駅弁の販売を終了しているという。

日高本線の鵡川―様似間の廃止によって駅がなくなってしまった静内や、東日本大震災以降休業していた原ノ町の駅弁が消滅するのは致し方ないことに思える。だが、山形新幹線の分割や併合を行う福島や、かいじ号の始発駅である甲府、サンライズ出雲号の始発駅出雲市、1年後には西九州新幹線が開業する長崎で駅弁がなくなるのは残念なことだ。また2010年に開業した七戸十和田や2015年に開業した黒部宇奈月温泉で駅弁の販売を取りやめたことを考えると、駅弁を取り巻く厳しい状況がうかがえる。