中国の太陽光パネル大手で、アメリカのニューヨーク証券取引所に上場している晶科能源(ジンコソーラー)は9月15日、2021年1〜6月期の決算報告を発表した。それによれば、売上高は158億7000万元(約2696億3000万円)と前年同期比6.3%減少。純利益は2億8700万元(約48億7600万円)と同52%の大幅な落ち込みを記録した。

業績悪化の主因は原材料価格の上昇だ。調査会社のPVインフォリンクのデータによれば、太陽光パネルの原材料である多結晶シリコンの6月末時点の市場価格は1キログラム当たり206元(約3500円)と、年初に比べて2.5倍に値上がりした。

これに対し、製品価格の値上げは(ライバルとの競争激化などのため)追いついていない。6月末時点の多結晶シリコン型太陽光パネルの市場価格は出力1ワット当たり1.55元(約26.3円)と、年初比の値上がり率は19%にとどまる。要するに、原材料価格の急上昇と製品価格の伸び悩みが、晶科能源の利益を圧迫しているのだ。

しかし注意すべきなのは、晶科能源は業績の悪化と同時に市場シェアも落としていることだ。1〜6月期の太陽電池パネルの出荷量は8.54GW(ギガワット)と前年同期比8%増加したものの、これは上位メーカーのなかでは見劣りする水準だ。

1〜6月の市場シェアは世界4位に後退

前出のPVインフォリンクによれば、晶科能源の太陽光パネルの出荷量は2016年から3年連続で世界首位だった。しかし2020年に隆基緑能科技(ロンジ)に逆転され第2位に転落。2021年1〜6月は天合光能(トリナソーラー)と晶澳太陽能科技(JAソーラー)にも抜かれて第4位に後退した。

本記事は「財新」の提供記事です

晶科能源のシェア低下の背景には、上場先のアメリカの資本市場で(中国系企業に対する投資家の評価が厳しくなり)資金調達が思うに任せないことがある。それが事業規模の拡大による収益力改善のボトルネックになっているのだ。

そこで同社は、生産能力の拡大や運転資金の余裕を増すための資金調達を目的に、上海証券取引所のハイテク企業向け市場「科創板」へのIPO(新規公開株式)を計画している。目標調達額は60億元(約1019億円)。晶科能源の上場申請はすでに6月28日に受理され、目下審査が進められている。

(財新記者:趙煊)
※原文の配信は9月17日

著者:財新 Biz&Tech