「人生100年時代」のキャリア形成を考えている企業とは(写真:アフロ)

平均寿命は男性が81.64年、女性が87.74年――。今年7月に公表された「簡易生命表」によると、2020年の日本人の平均寿命は男女ともに過去最長となった。健康寿命も右肩上がりだ。「人生100年時代」の到来は目前に迫っている。

寿命が延びれば、生活のために働かなければならない期間も延びていく。すでに今年4月から、65〜70歳の雇用が企業の努力義務となった。一方で、企業はコロナ禍による社会変化や急速なデジタル化にも対応しなければならない。外部人材の登用やシニア層を含めた社内人材の掘り起こしは急務だ。

そのためには、社員の自律的なキャリア形成を促す取り組みや柔軟な働き方が可能な制度・環境を整備する必要がある。

そこで今回は『CSR企業総覧(雇用・人材活用編)』『同(ESG編)』2021年版掲載のデータを基に、「社員のキャリア形成に熱心な会社」ランキング(プラチナキャリアランキング)を作成した。本ランキングでは「長期的視点」「自律的学び」「社会への貢献」の3つの視点から評価を行っている。なお、『CSR企業白書』2021年版には本ランキングの上位450社までを掲載している。

2年連続トップはT&Dホールディングス

1位は生命保険大手のT&Dホールディングス(95.8点)で2年連続トップとなった。同社は定年を65歳に引き上げ、役職定年も廃止した。希望者が最長70歳まで働ける環境の整備に取り組むなど、シニア社員への支援は手厚い。若手社員にも、希望するプロジェクトへの配置やベンチャー企業への出向など、スキルアップの機会を多く提供している。

また、社会貢献活動にも積極的だ。傘下の大同生命では社会貢献活動「みんなでGDH(大同生命に関係するすべてのステークホルダーの満足度)運動」を展開するほか、プロボノ活動の業務時間への算入を内容に応じて認めている。

2位はトヨタ系部品メーカー大手のアイシン(94.9点)。同社は65歳への定年延長にとどまらず、定年の廃止まで踏み込んだ制度の見直しを進めている。若手社員には、子会社社長への抜擢や全社プロジェクトへの参加などの成長機会も提供する。社員評価に外部機関による能力評価を導入するなど多面的な評価を行っている点も特徴的だ。

3位は日本生命保険(94.1点)だ。同社は転勤の有無や職域による複線型の人事制度を導入し、総合職では資産運用やITスキルに特化したジョブ型採用も実施している。ハラスメントへの対応方針を明確化し、防止研修を全社員および階層別(部長・課長など)に実施するなど安心できる職場環境の整備にも取り組む。