Netflix、Amazon プライム・ビデオ、Huluなど、気づけば世の中にあふれているネット動画配信サービス。時流に乗って利用してみたいけれど、「何を見たらいいかわからない」「配信のオリジナル番組は本当に面白いの?」という読者も多いのではないでしょうか。本記事ではそんな迷える読者のために、テレビ業界に詳しい長谷川朋子氏が「今見るべきネット動画」とその魅力を解説します。

韓国ドラマが「Netflix史上最高記録」達成か

韓国コンテンツがまたもやエンターテインメント業界の歴史を塗り替えそうな勢いです。9月17日に全世界配信されたNetflixオリジナルの韓国ドラマ『イカゲーム』がNetflix史上最高記録に浮上する可能性があります。Netflixの最高コンテンツ責任者でCEOのテッド・サランドスが公の場で言及したことで、さらに注目が集まっています。ダークホースとも言えるこの作品がなぜ? その理由を解き明かします。

聞きなじみのないタイトル、主人公はうだつが上がらない中年男性、言語は韓国語。一見すると、連続ドラマ『イカゲーム』は世界ヒットの条件をそろえていません。しかも、中身は好みが分かれるデスゲーム。借金まみれの人生崖っぷち状態にいる456人が賞金456億ウォン(約42億8000万円)を懸けて、死と隣り合わせのゲームに挑んでいくというものです。

国内ではこの設定に日本の漫画『カイジ』との類似点を指摘する声もあり、海外では映画『バトル・ロワイヤル』や『ハンガー・ゲーム』を「ミックスしたような味わい」と表現されてもいます。マスクと赤いつなぎのユニフォームを着た謎のゲームのホストたちのビジュアルはNetflixスペインオリジナルのヒット作『ペーパー・ハウス』とも似た印象です。

謎のゲームのホストたちのマスクと赤いつなぎのユニフォームも『イカゲーム』を象徴するビジュアル(写真:Netflix)

既視感があることで、新鮮さこそ欠けますが、そこにしか論点がない作品ではありません。

話題性だけでNetflixが配信されているアメリカ、韓国、日本など各国で1位を獲得しているわけでもなさそうです。