ホンダから「新型シビック」が発売されたが、初期受注では6速マニュアルシフト車が40%を占めるという。ちなみに前型でも30%がマニュアルシフトを選択しているそうだ。それもタイプRを除いて30%というのだから、いかにシビックでマニュアル車が選ばれているかがわかる。今日、自動変速が主流で、電動化が進めば、変速機という機能そのものが不要になっていく可能性が高い。そんな時代にあってマニュアルシフト比率が高いことから、シビックというクルマの価値を改めて感じる。

初代シビックは、1972年に発売された。翌1973年には世界ではじめて排出ガス規制を達成したCVCC(複合渦流調整燃焼方式)エンジンを搭載し、これが世界にシビックの名を知らしめた。のちに4バルブDOHC(ダブル・オーバー・ヘッド・カムシャフト)のZC型や、VTEC(可変バルブタイミング・リフト機構)を採用したB16A型エンジンなどが搭載され、高性能エンジンの印象がシビックの魅力を牽引してきた経緯もある。さらにタイプRの存在は、シャシー性能を含め、シビックをスポーティな車種として認識させた。

それらにより、シビックが特別な存在の小型車として、ほかの日本車メーカーと一線を画するホンダらしさを象徴してきたのは間違いない。

初代から続く、軽量なボディを活かした軽快な走り

1972年発売の初代シビック2ドア(写真:ホンダ技研工業)

シビックは、誕生当時から2ボックスによるハッチバック形式と、軽量車体という基本構成を採用し、3ボックスの4ドアまたは2ドアセダンとして生まれた日産「サニー」やトヨタ「カローラ」と違った、活発な走りを体現してきた。当時は先に英国で「ミニ」が発売となり、大衆小型車でありながら、英国貴族の関心も呼ぶなど新たなクルマの価値を世界に伝え、シビックも同様に先進さを覚えさせた。

歴代シビックの車両重量をみていくと、3代目までは1tを切っている。4代目では装備によって1 tを超える車種もあったが、わずか数十kgのことである。5〜6代目では1 tを超えるが、車種によっては1 tを切るものもあった。そして7代目で1 t以上になる。