「返報性の原理」といって、人は他人から親切にされると自分もお返しをしようという心理が働きます。でも、過度に自分を犠牲にし続けていると、返報性の原理が効かずに「この人はお返しをしなくてもいい人だ」となめられてしまいます。

先ほどの仕事の例であれば、「今は手が離せないので、この仕事が片付いたらお手伝いします」と断ればいいんです。そうすると、相手は「この人にお願いをするときは忙しいかどうかを考慮しなきゃいけないな」と思うようになります。

そしてあなたに手伝ってもらうことは「忙しい時間を割いてもらっている」という価値があるものだと認識されます。

自分を安売りしすぎず相手に自分の価値を感じてもらえれば、相手から感謝されてなめられなくなるというわけです。そうなれば、今度はあなたが困ったときにも助けてもらうことができるでしょう。

他人より自分を優先するほうがいい

「他人とよい関係を作るには、自分のことは後回しにしなきゃ」と思っている人も多いです。もちろん、自分のことしか考えずわがままばかり言っていたら社会は成り立ちません。

ですが、他人を優先しすぎると自分の心を疲弊させてしまうことにもなりやすいんです。だから、苦しい思いをしているくらいならもっと自分優先になっていいんです。

世の中にはどれだけこちらが親切にしても、まったく見返りのない人がいます。たとえば、テイカー(Taker)といって、give&takeのtakeしかしない、つまり他人から与えてもらうことばかり考えている人がいます。

残念なことに、自分を後回しにしてテイカーを優先すれば、それを当たり前だと思い感謝もされません。そういう人と付き合い続けるのは自分を消耗させてしまいます。

もしあなたの身近にテイカーがいたら、なるべく関わらないほうがよいと思います。たとえテイカーに何かをお願いされても、あなたにとってあまりにも負担の大きな要求だったとすれば、それはできないとはっきり断ることをお勧めします。

「とはいえ、自分を優先してわがままになっていたらテイカー以外の人からも印象を悪くするんじゃないか?」と気になる人もいるかもしれません。たしかに、わがままばかり言うのはよくないですが、自分の意思をはっきりさせることはよい人間関係を作るきっかけになります。