GAFAの強さの秘密を明かし、その危険性を警告した書籍『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』は日本だけで15万部のベストセラーになり、「読者が選ぶビジネス書グランプリ2019 総合第1位」「ビジネス書大賞2019 読者賞」の2冠を達成、日本にGAFAという言葉を定着させた。

来る12月3日、その著者スコット・ギャロウェイ教授の最新作『GAFA next stage 四騎士+Xの次なる支配戦略』が刊行される。本書では、コロナ禍でますます肥大化したGAFAと、この4社に匹敵する権威を持つようになる「+X」の巨大テック企業が再び、世界をどのように創り変えていくかを予言している。

いまやあらゆるビジネスが「GAFA+X」に直接、脅かされる時代に突入した。本書はすべてのビジネスパーソンに、明日の「生存戦略」を考えるヒントを提示している。

本稿では「+X」企業のひとつである「ウーバー」のビジネスモデルがいかに「ヤバすぎる」か、本書を抜粋のうえ、再編集して紹介する。

「コストを変動費化するビジネス」は危機にも最強

本当に抜け目ないビジネスとは、自己資本を少なくしてコスト構造を変動費化することだ。

ウーバーはこの新しいモデルのお手本である。同社は他人の資産を活用しているからこそ、パンデミック初期には中核事業が崩壊しかかったにもかかわらず株価を維持できた。

ウーバーが貸しているのは、従業員でない人間が運転する、他人の車の空間(どう言おうが、法的にはそうなる)である。利益をもたらさなくなった車はすぐに姿を消してしまうので、会社の維持コストはほとんどかからない。

経済危機に直面すれば収入がゼロになることもあるが、ウーバーはその場合でもコストを60〜80%削減できる。一方、レンタカー会社として車を所有しているハーツは倒産した。ボーイングには100億ドルのキャッシュがあるが、収益が80%落ち込んだとしてもコストの削減は10〜20%にとどまるだろう。

ウーバーのビジネスモデルは、アメリカで領主が農奴に(逆ではない)しかけた最新の戦いである。

ウーバーは、ほとんどが非白人でほとんどが非大卒のドライバーと、ほとんどが白人でほとんどが大卒の本社勤めの正社員によって成り立っている。本社社員は投資家とともに、BMWとフォードを合わせた額にのぼる時価総額を山分けすることになる。

BMWとフォードは33万4000人を雇用している。ウーバーと違い、そのほとんどが健康保険に加入しているのは間違いない。フォードの時給は平均26ドル。ウーバーでは9ドルだ。