デモカーとして製作されたハイゼットトラックのインテリア(筆者撮影)

代表の田中氏によれば、同ブランドの主なユーザーは、やはり「建設業など軽トラを仕事に使う層」が多い。製品は、まずそうした層が満足して仕事で使えることを前提に、「優れた機能性や使いやすさを持ち、耐久性など高い品質のものを心掛ける」という。そのため、コストの安い海外生産ではなく、細かい品質管理ができる国内生産にこだわる。

前述のとおり、主な製品の製造拠点は、小規模の工場が世界一集中する大阪府東大阪市。腕のいい職人がいる町の提携工場で行っている。塗装の仕上がり具合の検査から梱包なども含め、1点1点ていねいに作ることにより、高い品質と信頼性を目指す。ちなみに、国内生産であることは、コロナ禍による製造の遅れなどが発生しない点でもメリットがあるという。

また、機能一点張りでは面白味がないため、各製品にはデザイン性にも注力する。遊び心あるフォルムを持たせることで、軽トラに多様なライフスタイルに合わせたカスタマイズを施すことが可能となる。田中氏は、同ブランドのユーザーには、仕事だけでなく、「アウトドアなど、遊びでも軽トラに乗る層が多い」と語る。さらに最近は「仕事には一切使わず、休日のキャンプやアウトドアスポーツなど、遊びのためだけに軽トラを所有するユーザーもいる」という。そうした層には、「かっこいい」デザインも重要な要素だ。また、コロナ禍の影響が出た2020年以降は、飲食費などがかからないぶん「趣味にお金を使う人が増えた」ことで、売り上げは急激に伸びているという。

ディーラーでも買える安心感、ビジネスモデルに迫る

タイヤ2本が装着できるスペアタイヤキャリア

同社は、物流や販売ルートも独自だ。取引先には、ダイハツ傘下でカー用品の企画・開発を行う「ダイハツビジネスサポートセンター(DBC)」もあり、ダイハツ系列のカーディーラーでも製品を扱う。また、カー用品チェーン「オートバックスセブン」傘下の店舗などでも購入が可能だ。

一方で、インターネット通販を行う小規模業者、いわゆるネットショップにも、さまざまな販売ルートを持つ。取引先には、自動車用部品の専門業者だけでなく、アウトドアや林業を専門にする通販業者も取り入れている。違うジャンルの販売先を設けることで、自動車のカスタマイズに興味がある層だけでなく、幅広いユーザーへ製品を訴求することが目的で、「新規顧客の開拓に繫がっている」という。