12月14〜15日の両日に開かれた、アメリカ連邦公開委員会(FOMC)の結果は、市場の想定以上に「タカ派」的なものとなった。

なぜFRBは今までの見解を一変させたのか?

11月末の議会証言で連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長が示唆した通り、これまでインフレに関して使用してきた「一時的(Transitory)」という表現を声明文から削除。一方で、資産購入プログラムの規模縮小(テーパリング)のペースを、国債で月に200億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)で100億ドルと、前2カ月の2倍に速め、2022年の3月には終了させる意向を示した。

声明と同時に発表された「ドット・チャート」と呼ばれるFRB高官による政策金利予想では、18人中なんと10名が2022年に少なくとも3回の利上げを行うのが適切と予想した。前回9月時点では1人もいなかったのだから、状況は大きく変わった。声明発表後の会見で、パウエル議長は「雇用が完全に回復しない段階でも、利上げを開始することもできる」との見方を示すなど、雇用重視からインフレ抑制に軸足をシフトしたのは明らかだ。

この3カ月の間にFRBがここまで大きく方針を変えた背景には、インフレの高進があるのは明らかだ。11月10日に発表された10月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で6.2%と、1990年12月以来31年ぶりの高い伸びを記録、市場に大きなサプライズをもたらした。11月のCPI(12月10日)でもその流れは継続、前年同月比で6.9%と、1982年6月以来39年ぶりの水準まで伸びが拡大している。