SUV人気が定着するにつれて、SUVの中にいくつかのジャンルが生まれるようになった。そのひとつが「クーペSUV」で、スタンダードなSUVの背を低め、フロントウインドーやリアゲートの傾きを強めるなどして、キャビンをクーペっぽく仕立てたものだ。

これまで、いわゆるジャーマンスリー、つまりメルセデス・ベンツ、BMW、アウディが主役だったこのカテゴリーに、プレミアムブランドではないルノーが参入してきた。それが「アルカナ」だ。

このアルカナが来年の早い時期に、日本に導入される。しかも、日本仕様のパワーユニットは、ルノーが独自開発したフルハイブリッド(HEV)のみになるという。発売されれば、輸入新車では唯一のプラグインではないHEVになる。

いろいろな意味で注目のこのクーペSUVに、特設コースで乗ることができた。試乗できたのは、日本仕様の先行生産車だ。さらに、エンジニアやデザイナーなどからオンラインで話を聞くこともできたので、その内容を織り交ぜながらお伝えする。

プジョー「3008」に近いボディサイズ

アルカナはCセグメントのSUVだが、プラットフォームは「ルーテシア」や「キャプチャー」、先日「2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した日産「ノート」などと同じ、CMF-Bを使う。

同じCセグメントの現行「メガーヌ」に使われるプラットフォームはひと世代前のものであり、最新の先進運転支援システム(ADAS)の搭載などを考え、CMF-Bをチョイスしたという。

ヨーロッパ仕様のホイールベースは2720mmで、ボディサイズは全長4568mm×全幅1821mm×全高1576mm。全高は同じプラットフォームを使うBセグメントSUVのキャプチャーとほぼ同じだが、全長とホイールベースは長く、幅も広い。フランス車で言えば、たしかにCセグメントSUVのプジョー「3008」に近い。

エクステリアデザインは、クーペSUVらしいルーフラインを持つスタイリングにまず目が行く。

クーペSUVは、BMW「X6」が開拓したジャンルで、メルセデス・ベンツ「GLCクーペ」などが追随している(写真:ルノー・ジャポン)

最低地上高は200mmも取られているが、長めのホイールベースとワイドな幅のおかげで腰高には見えない。

フロントまわりでは、ヘッドランプがキャプチャーより水平に近く、リアは中央のエンブレムまでコンビランプが伸びるなど、同じメガーヌとの近さも確認できた。