中国の国有鉱業大手の紫金鉱業集団は2021年12月20日、12億4000万元(約221億円)を投じて、国際貨物輸送を手がける嘉友国際物流の株式を取得すると発表した。この資本参加の狙いについて紫金鉱業集団は、(海外鉱山からの鉱石輸送など)物流効率の向上と輸送コストの削減を図るためと説明している。

嘉友国際物流は主力の国際物流サービスとともに、アフリカ、モンゴル、中央アジアなどでさまざまな関連事業を手がけている。交通インフラ建設への投資や、保税倉庫および税関検査場向けの通関システムの構築・運営などだ。今回の出資が完了すると、紫金鉱業集団は嘉友国際物流の発行済株式の21.23%を保有する第2位株主となる。

注目されるのは、嘉友国際物流が2019年にアフリカのコンゴ民主共和国の政府から取り付けた契約だ。同国南東部のカシュンバルザとサカニアを結ぶ道路および現地のトラックターミナルの建設プロジェクトに総額2億3000万ドル(約261億円)を投資する計画を提示し、25年間の独占運営権を獲得した。

通関待ちのトラックが長蛇の列

カシュンバルザとサカニアはいずれも隣国のザンビアとの国境にあり、コンゴ民主共和国の銅・コバルト鉱山が集中するルアラバ州と上カタンガ州の国際貿易の出入口になっている。紫金鉱業はルアラバ州に銅・コバルト鉱山の権益を保有するほか、同じくルアラバ州でカナダおよび中国のパートナー企業と開発を進めてきたアフリカ最大級の「カモア・カクラ銅山」の操業が、2021年5月にスタートしたばかりだ。

コンゴ民主共和国からの鉱物資源の輸出は、アフリカ大陸中央部にある鉱山からトラック、鉄道、船舶のリレー輸送によって行われている。だが、アフリカ諸国の道路インフラは輸送能力が明らかに不足している。なかでもカシュンバルザの国境では通関待ちのトラックが長蛇の列を成しており、手続きに7〜10日もかかるケースがあるという。

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「カシュンバルザ−サカニア間の道路改修プロジェクトは、わが社がアフリカに建設する重要な物流基盤だ。現地の交通環境の改善を通じて、陸上輸送のキャパシティを引き上げ、物流コストを削減できる」。嘉友国際物流は2021年1〜6月期の決算報告書のなかで、そう説明している。

(財新記者:盧羽桐)
※原文の配信は2021年12月21日

著者:財新 Biz&Tech