学生が驚く設問は毎年ほぼ同じである。これは当たり前のことだ。同じ設問なら毎年蓄積されていくデータによって学生の志望度合い(内定辞退の確率など)を判定できるかもしれないし、入社後の人事データと照合することもできるかもしれない。毎年変えていたら行き当たりばったりの採用になり、定量分析はできない。

1位の旭化成の特徴は、「変な作文」である。具体的には「指定された9つの語句の中から3つ以上を選んで200字以内の文章をテーマフリーで作成する設問」(文系・早慶大クラス)である。

学生は、この「200字以内の文章」を詩、小説、作文とさまざまに受け止めている。

「面白い作文があった」(理系・旧帝大クラス)

「詩を作る課題があった」(理系・旧帝大クラス)

「小説のようなものを書く項目があった」(文系・上位私立大)

企業文化が好感されている

他の企業にはない設問だが、学生には好評だ。

「指定されたワードを用いてポエム・歌、文章何でもよいから書いてくれ、という内容があり、考えるのがとても楽しかった」(理系・早慶大クラス)
「最後の自由作文みたいなのが他の企業には無くて印象的だった。もともと用意しているガクチカ(学生時代に力を注いだこと)ではなく、その場での発想が試されるため新しくてよい」(文系・上位私立大)

学生のコメントを読むと、知的好奇心がかき立てられているようだ。旭化成は、就職人気企業ランキング調査でもトップクラスの常連だが、こういう奇妙でオシャレな質問にあらわれる企業文化が好感されているのだと思う。