2位のカゴメのエントリーシートには、「『野菜嫌いの人に野菜ジュースを薦めるには』の項目が印象的だった」(文系・上位私立大)との声がある。印象に残ったと書いているが、カゴメとしては当たり前の設問だろう。

たくさんの学生が挙げているのは、「カラオケの十八番」だ。学生にとっては不意を突かれる質問だが、面白がっているようだ。

「カラオケの十八番を聞かれた。学生に力を抜いてほしいという意図があると聞き、好印象だった」(理系・上位私立大)

「カラオケの持ち歌など、独特な質問が多い」(理系・早慶大クラス)

カゴメのジュースは誰でも知っているだろうが、選考から落ちた学生に商品を送っているようだ。こういう心づかいが将来のカゴメ愛好家を育てることになる。

「選考を通過することはできなかったけど、エントリーのお礼としてカゴメの商品が届きうれしかった」(文系・その他私立大)

「商品が家に送られてきた」(理系・旧帝大クラス)

「ガクチカ」を聞かない

3位のアクセンチュアを挙げた学生は異口同音に「質問が非常に多かった」(理系・上位国公立大)とその量にまず驚き、さらに「設問が難しかった」(理系・旧帝大クラス)と高難度にも悪戦苦闘している。

難しい設問に答えることにやりがいを感じ学生もいるが、アクセンチュアはそういう本質を見抜ける能力を測り、求めているのだと思う。どこでも重宝がられる良い子を求めているのではないはずだ。

「コンサルティング企業ということもあり、考えさせられる質問が多くあった。その企業の特徴、業務内容、自分が将来やりたいことを上手く言語化し、簡潔にわかりやすく書く必要があった」(文系・上位私立大)

「学生時代に力を注いだこと」は、学生を評価する際の主題になる。これをガクチカと呼び、新卒選考ではとても重視される。ところが、4位の博報堂/博報堂DYメディアパートナーズではガクチカを廃止している。学生が驚くのは当然だろう。

「ガクチカを廃止し、人間性を伝えやすい作りになっていた」(文系・上位私立大)

「ガクチカを聞かれない、自分のありのままを書ける」(文系・早慶大クラス)

では、何をエントリーシートに書くのかというと、「コアシート」という名称のフォーマットにこれまでの経験のすべてを書き入れる。これは斬新であり好評だ。

「自己分析とは何なのかを思い知らされるエントリーシートだった」(文系・上位私立大)