地球温暖化などがもたらす気候変動により、世界的に自然災害が多発する中、日本でも大雪や豪雨、台風などによる甚大な被害がここ数年続いている。不幸にも被災した場合、復旧までのライフラインや避難場所の確保が重要になるが、近年、キャンピングカーをそうしたシェルター的役割に利用したいというニーズが高まっている。

とくに本格的なキャンピングカーでは、車内で快適に就寝できるスペースがあるほか、冷蔵庫や電子レンジ、エアコンなどといった家電も使える電源設備を持ち、上下水を蓄えるタンクも備えるなど、レジャーだけでなく、災害時にも役立つ装備が満載だ。ただし、一般的なキャンピングカーでは、悪路での走行性能があまり高くないなど、被災地の移動などに課題もあった。

そんな中、埼玉を拠点とするキャンピングカー・ビルダー(製造メーカー)の「日本特種ボディー(以下、NTB)」は、悪路における⾛破性とキャンピングカーの持つ居住性・快適性を両立させた新型モデル「エクスペディション イーグル(EXPEDITION EAGLE)」を発表。2021年12月22日に、東京ソラマチ(東京都墨田区)にある同社ショールームで記者発表会を行った。国産初の災害対応型キャンピングカーについて紹介しよう。

エクスペディション イーグルとは

エクスペディション イーグルのリアビュー(筆者撮影)

新型のエクスペディション イーグルは、海外ではエクスペディションビークルと呼ばれるジャンルに属するキャンピングカーだ。エクスペディション(EXPEDITION)とは、「冒険者・探検者」という意味。NTBによると「踏み込めずにいた、新たな領域に達したキャンピングカー」だという。具体的には、険しい⼭道などの路⾯下でも⾛⾏可能であることが一番の特徴だ。

アウトドアのレジャーが盛んな欧米では、かなりポピュラーな存在だそうで、現地では多くの人が憧れる高級モデルとして位置付けられているという。従来、日本ではあまり馴染みがなく、一部の愛好家が輸⼊⾞や既存⾞両をカスタムした車両を所有する例がある程度。そのため、国内のキャンピングカー・ビルダーが、こうしたモデルの量産を行うのは今回がはじめてとなる。