都会を流れる川にはたいてい土手がある。幅の広い川が町の中を流れ、河川敷には野球やサッカーのグラウンドがあって、それと町を隔てる小高い土手の上にはジョギングを楽しむ人の姿もある。とりたてて珍しいものでもなくて、日本中どこでも見られる光景のひとつだ。

テレビドラマで見慣れた風景

が、中には特別な土手もある。荒川の土手――。そう、国民的学園ドラマ『3年B組金八先生』の舞台である。オープニングで3Bの生徒たちが金八先生を胴上げしたり、金八先生が外国人美女の尻を追いかけたり、ソーラン節の練習をしたり。挙げていけばきりがない。とにかくあの伝説のドラマの舞台が荒川の土手なのだ。

……などと書き始めたが、金八先生のシリーズが終了したのは2011年だから、金八先生の話をしてもピンとこない人も多くなっているだろうと思う。なので前置きはこれくらいにして、今回の主役は金八先生の土手のすぐ脇を走り、作中にもきまって登場する堀切駅のある、東武スカイツリーラインである。

東武スカイツリーラインというと、地下鉄から直通して郊外へ走る路線というイメージが強い。東京メトロ日比谷線は北千住から、半蔵門線は押上駅から。とりわけ北千住駅はスカイツリーラインの駅の中でも圧倒的な利用者数を誇るマンモス駅だ。おかげで、スカイツリーラインの本当のターミナルのことが、少々忘れられてしまっているように思える。