人生100年時代と言われるようになった昨今、いまの60代は、気力・体力ともに充実したアクティブシニアが多い。趣味や再就職など社会的活動をする一方で、そろそろ老後はどこに住むのが望ましいのか、所有している住宅はどうしたらいいのか、といろいろと模索しはじめる人も多いのではないだろうか。

「高齢」と「高経年マンション」に立ち向かうさまざまな事例と、そこから「わかること」を解説した、『60歳からのマンション学』から、きっとあなたの役に立つ事例を紹介します。

前回:マンション買い替え「売却or購入」優先したい一手(4月30日配信)
前々回:マンションの「ペット禁止」築古物件にそびえる壁(4月21日配信)

事例:大規模修繕のお金がない!?

憧れの街に買い替えしたリノベマンション。じつは管理組合にお金がない「借金マンション」だった。大規模修繕するには多額の一時金を払う必要がある。一時金から逃れるにはどうすればいいか。しかも、ずさんな管理が災いし、行政指導目前。ババ物件を引いてしまったのか。

高橋誠さん(仮名)は、妻の明美さんと都内のマンションで暮らしている。二人は学生時代の同級生で、同窓会をきっかけに交際に発展し結婚をした。早いもので出会ってから、まもなく半世紀になる。2人の子宝にも恵まれ、すでに孫も3人いる。

誠さんは、定年延長で現役時代と同じ会社に勤めている。定年延長時に人事からは、60歳以降の給付水準は「据え置き型」で旧定年と給付水準はほぼ同じだが、60歳以降は退職給付を積み増さない形態での延長になると説明を受けた。