どうでしょうか。ここでも描かれているとおり、東大生は小さいころから勉強に対するハードルが低かったという人が多いです。

東大生の特徴として、「机の上だけで学びを完結させないこと」が挙げられます。普段のニュースを観て社会の教科書で学んだことを思い出したり、普段の生活で目にする英語から英語の勉強をしたり……勉強のスイッチを切らずにどこからでも何からでも貪欲に知識を吸収しているから、頭がいいのです。

どうすればそんなことができるようになるのかというと、桜木先生の言うとおり、勉強を生活と切り離して考えさせない工夫が必要なのです。

例えば、よく「東大生の親は勉強しろと言わない人が多い」と言いますが、これは机の上で教科書を広げて勉強することだけを勉強と考えるのではなく、昆虫を採ってそれを調べたり、本を読んで感想を書いたり、そういう広い定義での勉強を推奨していたからだと考えられます。

僕は小学6年生のときに、中学受験の勉強なんていっさいせずに自作の小説を書いていたのですが、ありがたいことにそれを親は許してくれました。小説を書いたりするのは漢字や言葉の勉強にもなるだろう、と。そのときの成績はドベだったわけですが、あのときの経験が大学受験のタイミングで生きた部分があるなと思っています。

僕らは、数学の勉強をしなくてもお金を使ってお小遣いをどうやりくりするか考えれば計算の勉強ができますし、歴史漫画や大河ドラマを観れば社会の勉強ができます。勉強って何も特別なことではないのです。

学ぶことは日常生活と結びついている

桜木先生はこうも言っています。

(漫画:©︎三田紀房/コルク)

「勉強とは生きることだ」

英語を学べば英語の看板の意味がわかるようになるし、数学を学べばトランプゲームで勝てるようになるし、物理を学べば摩擦の計算をしてジェンガが強くなるかもしれない。そんなふうに、学ぶことは日常生活と結びついています。逆に切り離して考えるようになると大人になってから苦労するのです。

ちなみに東大の入試問題は日常生活の延長線で作られていることが多く、時刻表を題材にした社会の問題が出たり、トランプのブラックジャックを基にした数学の問題が出たり、この考え方ができているかを問うものがよく出題されています。

いかがでしょうか。親御さんはぜひ意識してもらいたいと思いますし、もしそうでない人も、この考え方で街を歩いたり本を読んだりすると新たな発見があるかもしれません。みなさん、参考にしていただければと思います!

著者:西岡 壱誠