小児に対する新型コロナワクチンの開発が進んでいる。

3月30日、アメリカの多施設共同研究チームは、5〜18歳の小児を対象とした臨床試験の結果をアメリカの『ニューイングランド医学誌』オンライン版で発表した。この論文では、オミクロン株の流行期間の解析結果が提示された。結果は年齢により異なった。12〜18歳の小児では、ワクチンを投与しても、入院のリスクは40%しか減少していなかったが、5〜11歳の小児では68%低下していた。

5月11日には、アメリカ・モデルナ製ワクチンを6〜11歳の小児に投与した臨床試験の結果が、米『ニューイングランド医学誌』オンライン版に発表された。この臨床試験は2021年3〜8月に実施されたため、オミクロン株についての有効性は検討できないが、投与された小児の99%で抗体反応が確認され、症候性感染の88%を予防した。

幼児に対する臨床試験の結果は?

幼児に対する臨床試験の結果も出始めた。5月23日、アメリカ・ファイザーとドイツ・ビオンテックは、6カ月〜4歳の幼児を対象とした臨床試験で、症候性感染の80%が予防されたと発表した。両社は、今週中にもアメリカ食品医薬品局(FDA)に適応拡大を申請する予定だ。

この臨床試験のポイントは、ワクチンの接種回数を3回に増やしたことだ。冒頭にご紹介した12〜18歳の小児への効果は、成人と比較して見劣りするし、幼児を対象としたモデルナの臨床試験では、2回接種を受けた6カ月〜2歳の幼児で51%、2〜5歳の幼児で37%の有効性しか確認できなかったため、投与回数を増やしたようだ。かくの如く、コロナワクチンの研究は日進月歩だ。

小児を対象とした追加接種のデータも出始めた。4月14日、ファイザーとビオンテックは、5〜11歳の小児30人に3回目接種を行ったところ、オミクロン株に対する抗体が36倍増加したと発表した。5月17日、FDAに認可されている。そして、5月19日には、アメリカ疾病対策センター(CDC)は、ファイザー・ビオンテック製ワクチンの2回接種から5カ月が経過した小児には追加接種を推奨するとの見解を発表した。