サイトに公開されたZR-Vの開発責任者、小野修一氏のインタビューには、その狙いが以下のように説明されている。

「現在、ホンダにもCR-V、ヴェゼルの2つのSUVがあり、どちらも世界的な人気を博しています。ただCR-Vが年々大型化していったことで、ヴェゼルとのサイズ差がより広がりました。ホンダとしてはその間のSUVがないことへの懸念もあり、また市場のニーズも強く感じていたので、機種開発担当としては“これは我々が応えないといけない”という思いを持って開発に向き合いました」

下のヴェゼルに対して、上のCR-Vが大きくなって、差が広がった。その間に商品がないのはもったいない。しかも、2車の中間に当たるCセグメントは、大きな販売数が望めるゾーンだ。だからこそ、そこに新型を投入したいというわけだ。

「CR-V」の現行モデル(写真:本田技研工業)

「都会的でスタイリッシュ」な新しい価値

どんなクルマを狙ったのかといえば、「従来のSUVとは一線を画する、新しい価値を持ったクルマとして誕生しました」とサイトには説明されている。

具体的な特徴については、「ゴリゴリのオフロード走行をするためだけのクルマではもちろんなく、街中で堅牢さや屈強さを誇示するためのクルマでもありません」「運転姿勢は、まさにセダンライク」「軽快で運転しやすく、走ることが楽しくなる、というホンダ伝統の乗り味そのもの」「休日をスマートにスタイリッシュに演出し、ご家族のライフスタイルをより素敵なものに変えていけるクルマ」といった説明が並んでいた。

つまり、ZR-Vは「泥臭さ」「タフさ」ではなく、都会的でスタイリッシュなイメージを持つ、スポーティに走るSUVということだ。

オフロードではなく街乗りを意識しているところは、1998年に登場した最初のHR-Vを思い起こされる。

1998〜2006年にかけて販売された「HR-V」(写真:本田技研工業)

最初のHR-Vは、ハッチバック車のようなボディに大きなタイヤを履かせ、車高を高めた不思議なクルマであった。あれもオフローダーではなかったし、セダンライクであったが、そのときのコンセプトを洗練のデザインで再生したということだろうか。

北米向けHR-Vの説明には、「エクステリアは、水平なベルトラインと流麗なプロポーションに加え、先代モデルに対してホイールベースを長くすることで、低く踏ん張りの効いたスタンスとしました」とある。